メロディ編 I章「構造の分解」では、メロディを理論的に考察するとはどういうことなのか、その基本を学びます。音の高さ、長さ、半音・全音の関係など、メロディの特徴を分析するための基礎アイテムが解説されます。
そもそもメロディに理論などあるのか? その概要について。
メロディを構築するうえで最も基本となる技術、モチーフについて。
メロディの音高がどう変化するか。滑らかなメロディと、劇的なメロディを使い分ける。
音の各音に、キー相対的な名前をつける。ドレミを「階名」として用いる考え方について。
シとド、ミとファ。半音関係にあるこのペアがいかに特別であり、これらをいかに使いこなすか。
半音関係を排除した音階が生み出す独特なテイストについて。
四抜き音階や民族的な音階など、いくつかの五音音階・六音音階について。
メロディにおける空白の配置効果や、小節の頭に対してメロディをどう合わせるか、またそれぞれの型がもたらす印象の違いについて
メロディ各音が持つ「傾性」について理解を深める第2回目。ファとシ以外の傾性音について。
中心音に対して「収束」する旋律と「発散」する旋律。中心音を基準にしたメロディの分析法について。
ここまでの内容をふまえ、メロディ各音が持つキャラクターをもう一度まとめなおす。
既存楽曲のメロディを分析するための方法論。音域を区分して分析することで、そのメロディが持つ効果をより明快にする。
カーネルの理論を用いて、ラップのピッチの照準位置と曲想の関係性について論じる。
メロディを分析する際の2種類の視点、水平と垂直について。旋律単体の視点と、コードから考えた視点の複合関係。
コードに対して、メロディがどの位置を取っているか。メロディの位置情報に関する再定義。
コード内ディグリーが曲想に与える影響を「シェル」と名付け、それぞれの特徴の違いについて論じる。
ストレート・素朴・パワフルなRootシェルの使い方やその実例。実は使い勝手の悪いところを紹介。
コードの長短を司る3rdシェルの使い方やその実例。メロディ界のエースである3rdシェルがいかに頻用されているか。
無色透明でキャラクターの薄い5thシェルの使い方やその実例。3rdよりも5thが好まれる場面について。
サウンドの複雑さ、リッチさを補強する7thシェルの使い方やその実例。濁りがいかに響きを豊かにするか。
I・II章の内容を元に、いかにメロディを分析するかについて。序論の「下手くそなサンプル」がダメだった理由もここで解説。
メロディに乗せる「ハモリ」を音楽理論的に理解する。音程を5つのクラスに分け、上下・遠近からさらに分別する。
マイナーキーにおける、3種類のマイナースケールについて。クラシック調の短調を演出する方法。
ジャズっぽさ、ブルースっぽさを演出する独特なメロディラインについて。
臨時記号を伴うメロディのアプローチ方法。また、それを応用して複雑な和音を生み出す。
全音差のみで構成されている特異なスケール、ホールトーンスケールについて。実際の使用例や、曲にする際のポイントなど。
かつて教会音楽で使われており、現在でもその特別なサウンドが活用される「教会旋法」の概要。
主に民族音楽調を表現するのに最適な、ドリア旋法の概要と用法について。使えるコードを4種類に分類。
主にロック調、明るいポップを作るのに最適な、ミクソリディア旋法について。マイナースケールとの類似性。
主に暗いBGMや一部のEDMで愛用される、フリジア旋法について。使用上の注意点や、マイナースケールとの比較など。
リディア・ロクリア旋法の簡単な紹介と、総まとめ。リディアからロクリアまで、一音ずつの違いで7つのスケールは繋がっている。
改めてカーネルの傾性論。短音階における傾性関係について。
メロディ編III章までの内容がきちんと頭に入っているかを確認する試験場です。ここで良い点を取ってから進むのが安心です。
スラッシュコードにおいてシェルをどのように取り扱うか。またクラシックが禁則とする転回形の配置について。
2・4・6度の「偶数シェル」が解決するパターンをまずは分類。また内部解決と後続解決、解決の競合について。
2ndシェルの特徴と用法を、各基調和音と照らし合わせて詳細に解説。9thコードの鋭さ、あるいは短2度が生む強烈な不協和について。
4thシェルの特徴と用法を、各基調和音と照らし合わせて詳細に解説。メジャーコード上での注意点や、水平/垂直的観点からの考察。
6thシェルの特徴と用法を、各基調和音と照らし合わせて詳細に解説。アヴォイドノートとされるものについてもその活用法を紹介。
基調外和音のシェルについて論じる。変位した音をどのように使うかで変位和音の出方をコントロールする。
二次ドミナントを使用した際に生じる変位シェルと、その変位がもたらす周辺の音との関係の変化、ライン構築の際の注意に付いて。
パラレルマイナー使用時に、ミ・ラ・シをどこまで変位させるか。それぞれのコード上での変位音のふるまいに付いて。
既習の音階知識と傾性論を用いて、自分で新しい音階を作成することを試みる。またアラビック・スケール、エニグマティック・スケールなどについて。
コードにメロディを乗せるのか、メロディにコードをつけるのか。作曲における要素の序列・順序・秩序を表す「オーダー」について。また、オーダーからの独立について。
コードからシェルを選んでメロディにするのではなく、メロディにシェルを与える行為についての用語の整理。
2パートの音が動く際の相互関係について。反行・斜行・並行に伴うシェルの変化、いかに奇数シェルを通るか。
ハーモナイズのプロセスに思考を慣らすため、メロを固定したままベースを動かし、シェルの偶奇がどのように変わるかを確かめる。
カーネルの傾性とは異なる、シェルの傾性についての詳論。シェル傾性の概念理解と、詳細度数ごとの傾性差。
単音に対してハーモニーをあてる際の検索の種類やプロセスについて。
旋律に対するハーモナイズを、3つのプロセスに分ける形で形式化し、各工程での思考を可視化する。
同じメロディであっても前後の小節の関係性からふさわしいパリティが変化するケースを取り上げ、ハーモナイズにおける文脈の重要性を確認する。
メロとベースを確定させた後に、特殊なコードクオリティへクオリティチェンジさせることを考える。
コードネーム的思考から離脱して、一音一音を考えながら追加する「垂直思考」を深める。
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