Cメジャースケールの主音はGであり、G#/Ab が軸である

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  • このトピックには6件の返信、3人の参加者があり、最後にOskarOskarにより2年、 1ヶ月前に更新されました。
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  • Kijibato Ni
      Kijibato Ni

      長音階の基準は二度なのでは? – SoundQuest

      こちらの投稿に触発され、白鍵の対称軸である G#/Ab を基準としてCメジャースケールとAマイナースケールをどのように解釈できるかを考えてみた結果、タイトルの結論に至りました。

      より正確には「Cメジャースケールは C を主音としたスケールではなく、実は G を主音とした別のスケールである」との仮説です。

      自分の知識の範囲では Harmonic Dualism や Negative Harmony の考えに似ているようですが、これらのように物理学的な根拠 (倍音列) は考えていません。が、独自性と実用性はあると思っています。

      乱文乱筆でそこそこ分量があるため読みづらいとは思いますが、ご質問やご意見、関連する情報など何でもお寄せください。

      本文リンク
      https://docs.google.com/document/d/e/2PACX-1vQLiM_E5VNA71geBLEgQH0BdgEv7jUxnfv99S70sJr5fkqR1Cp8291ahCemwxPqBbLWrnXZ-CoCJSF4/pub

      Oskarタケ
      dai
        dai

        拝読させていただきました。

        思うに、何か作曲に新しく息を吹き込めそうな譜例はあるでしょうか?

        例えば、ネガティブハーモニーであれば、特有の楽曲雰囲気にたどり着けるなどがあって、それはやはりネガティブハーモニーの特有表現であると思います。コルトレーンチェンジ然り。

        使っているのは同じ音符であるので、上方下方マイナースケール(ハーモニックマイナースケール)でたどり着きやすい表現があれば、ご教授いただけると幸いです。

         

        Kijibato Ni
          Kijibato Ni

          見ていただき、ありがとうございます。

          まず、上方/下方マイナースケールの2つのうち、上方マイナースケールは一般的な「マイナースケール」と同一です。なので、「マイナースケール」を意図して作曲・演奏すれば、結果的に上方マイナースケールを使用したことになります。

          通常のマイナースケールは馴染み深い存在ですので、上方マイナースケール (=「マイナースケール」) に特有の雰囲気・キャラクターについての認識は、多少の個人差はあれど既に確立していると考えても問題はないかと思います。そうすると、考えるべきは「下方マイナースケールでどのような音楽が作れるか」という点に絞られます。

          これに対する返答として、「下方マイナースケールらしさが出る音楽の作り方」を提示してみたいと思います。以下の手順で曲を作ると、理屈の上では「下方マイナースケールらしさ」のある音楽ができると考えています。また、手順の実践例としてサンプルも添付しました。

           

          1.「マイナースケールらしさのある音楽を作成します。

          (上方) マイナースケール (ナチュラル/ハーモニック/メロディックマイナースケール) を使い、「マイナースケール」を感じる曲を作ります。マイナースケール感がありそれほど複雑でなければ、既存の曲でも大丈夫だと思います。
          サンプル (UpwardMinor.mp3) では、上方Aマイナースケールで Am-Dm-Em-Am, Am-Bdim-EM-Am (upward の u 省略) のコード進行、後半でメロディックマイナースケールを使用しています。

          2. 軸を基準に、曲を上下対称に反転させます。

          作成した曲のメロディー、コードを、軸を基準にそれぞれ反転させます。元が上方Aマイナースケールであれば、各音を軸である G#/Ab との差が等しい、もう一つの音階に移動します。

          言葉での説明が難しいですが、下の画像を見ていただければ早いと思います。白が手順1で作られた音、赤が軸で反転させた後の音です。軸に対して上下 (高低) に対称になっています (反転前後で重複している音もあります)。

          軸で反転

          上方Aマイナースケールの軸は G#/Ab ですが、もう一つの対称軸である D を基準に反転させても、オクターブが異なるだけの同様の結果が得られます。

          反転後のサンプル (DownwardMinor.mp3) のコード進行は dGm-dDm-dCm-dGm, dGm-dFdim-dCM-dGm で、これは一般的な表記に直すと CM-GM-FM-CM, CM-Bdim-Fm-CM となります。

           

          上方/下方マイナースケールは鏡合わせの存在であるため、上記手順のように「上方マイナースケールっぽい」音楽を軸で反転させると「下方マイナースケールっぽく」なるはずです。この結果を実用的な音楽として採用できるかはわかりませんが、少なくとも下方マイナースケールの雰囲気を体感する手順としては有効と考えています。

          「(上方) マイナースケールらしさ」を生む要因 (コード進行や音階、メロディなど) を言語化・定式化できているのであれば、上記のように上方マイナースケールで作曲する手順を経ずとも、その要素だけを上下反転させて利用することで下方マイナースケールらしさを作り出すことができるかもしれません。
          さらに言えば、これまで通常のマイナースケールを使ってきたのと同じように、ネイティブに下方マイナースケールを使うことができれば理想かもしれません。(とは言っても、私自身は下方向のスケール・コードを前提に音楽を考えることにまだ慣れません)

          添付したサンプルは、あくまで私が持っている上方マイナースケールのステレオタイプを基に作成し下方マイナースケール化しています。ご質問への答えが人任せのような形になってしまいますが、ご自身のマイナースケール観に合致した曲を反転するほうが、下方マイナースケールの感覚を掴めるかと思います。

          以上となりますが、分かりづらい箇所などありましたらお知らせください。

          添付ファイル:
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          Oskar
          Oskar
            Oskar

            大変興味をそそられるテーマで、非常に楽しく拝読しました。

            補足すべきと思った点がありますので、浅学ながらコメントさせていただきたく思います。

             

            音の物理的(数学的)特性に鑑みると、dGmの根音はCであると考えられます。旋律的な反転は可能でも、和音の反転は同じようにはいかないというのが私の考えであります。ゆえに、「G下方マイナースケール」における主音はGでありますが、「G下方マイナースケール上のコード進行」における主音はCになると思います。このような認識で問題ないでしょうか。それとも、G下方マイナースケール上のコード進行においても、主音はGと考えるべきでしょうか(また、その根拠は何でしょうか)。

            Kijibato Ni
              Kijibato Ni

              ありがとうございます (回答遅くなり申し訳ありません)。
              私の考えでは、dGm の根音は G となります。C は dGm における第五音です。
              「コード進行の主音」という言葉の意図については正確に把握できていないのですが、おそらくこれも G になるかと思います。

               

              正直なところ、dGm の根音を G とする物理学的・数学的な根拠というのは、当初は考えていませんでした。

              その一つの理由は、根音を単に「和音の構成音を導き出すための基準点」として設定していたことです。G は、そこから低い音の方へ短三度 (E)、完全五度 (C) の音程を取り出すための音であり、実際に和音を鳴らす際に根音 (G) が必ずしも最低音でなくてもよい (C でいい) と考えていました。

              しかし今回のご質問を受けて、G を最低音とすることを前提に、和音の主音としての根拠を物理学的な観点から考えてみました。

               

              一般に言われる長三和音の物理学的な根拠としては、純正律において基準音を根音とした構成音 (基準音Cの場合 C:E:G) の周波数の比が、4:5:6 と単純な整数比になることが挙げられるかと思います。

              この長三和音において第五音 (G) を最低音にすると、和音はいわゆる第二転回形になります。この操作によって1オクターブ下げられた第五音の周波数は元の周波数の ½ であり、3つの音 (G:C:E) の周波数比は 3:4:5 と単純な整数比が保たれています。

              この和音を、CM の第二転回形ではなく「dGm の根音を最低音とした和音」として考えるなら、G を物理学的に根拠のある根音 (主音) として扱えるのではないでしょうか。

              CM の基本形よりも小さい数字の整数比ですし、第二転回形は基本形に比べて不安定といわれますが、個人的な感覚としては聴覚的にもそれほど不安定ではないと思うので、実用において dGm の最低音を G としても許容できるかなと考えています。

              ただ、このあたりの話は後付けで考えたので、根音と最低音の扱いなどは自分でも考えがまとまっていません。また、質問いただいた「コード進行においても、主音はGと考えるべきとする根拠」にも、私の浅学のため答えられていないかもしれません。

              もし以上の回答に不足がありましたら、お知らせください。また、お手数ですが「音の物理的(数学的)特性に鑑みると、dGmの根音はCである」また「「G下方マイナースケール上のコード進行」における主音はCになる」と判断された根拠について、より詳細に教えていただけますとありがたいです。

              Oskar
              Oskar
                Oskar

                返信がかなり遅くなってしまい申し訳ありません!

                確かに私の方も根拠など説明不足であったと反省しました。

                 

                ・「音の物理的(数学的)特性に鑑みると、dGmの根音はCである」

                確かに、周波数比が4:5:6という根拠もありますし、それよりも単純な(低次の)周波数比となる3:4:5も成り立つ、という論にも一理あるかとも思います。

                しかし、私の知っている中で最も説得力のあると思うものは、根音の根拠を差音に求めるものです。

                Root – 3rd間(4:5)の差音はそれに対する1、すなわち根音(一般的な意味の根音)の2オクターブ下の音です。

                Root – 5th間(2:3 = 4:6)の差音は根音のオクターブ下です。

                3rd – 5th間(5:6)の差音も根音の2オクターブ下です。

                細かくは省略しますが、仰っていたG – C – E (3:4:5) において生じる差音も同様にCのオクターブ下がひとつと2オクターブ下がふたつです。

                他の転回形においても、同様に根音のオクターブ違いの音が差音として生じるため、やはりdGmの根音はCであると考えます。

                 

                ・「「G下方マイナースケール上のコード進行」における主音はCになる」

                「G下方マイナースケール上のコード進行」において、dGmをトニックと見做すのならば、上記の理由にしたがってCがトニックの根音である為、コード進行における主音もCとなると考えています。

                 

                このように、「G下方マイナースケールのコード進行」における主音はCであると思います。しかし、スケールとキーは一致する必要がないとも考えていますので(例えばCメジャーキー上にCエオリアンやFリディアンを使うように)、下方マイナースケールという考え方の旋律作法における有用性には賛同するところであります。

                Oskar
                  Oskar

                  書き忘れていました。

                  「コード進行の主音」とは、あるコード進行において中心的な音、つまりそのコード進行のI(トニック。マイナーキーならVImと書かれることも多いけれど)の根音のことを指して言いました。

                  旋律だけを見た時に感じられる主音と、コード進行を含めた時に感じられる主音とが異なることがあるため、このような書き方をしました。 (よくある例としては、Cメジャースケール(Cイオニアン)の旋律を、違和感なくAマイナーキーのコード進行に乗せることができるというようなものです)

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