準備をはじめる

音楽理論 準備編

#1 準備編の内容

準備編では、メロディ・コード理論の話に進んでいくのに必要な前提知識を学びます。
具体的に言うと、「音階」や「調」といった、音楽の授業で聴いたことがあるような言葉の中身を確認していきます。ですので、「コード」のことは知らなくても、そのあたりはすでに知っているという方もいると思います。ただ、中には知らない用語も絶対に登場しますから、必ず読んでもらう必要があります。

この先の本編には色々と専門用語が出てきますが、安心してください。「暗記しないと先に進めない」ということはあまりありません。なるべく前提知識へのリンクを用意しますし、凡例にもあったとおり、このサイトには便利なヘルプ機能があります。

ひとまず一回読んで「理解した」という段階まで持ち上げられれば、実際に暗記して頭に入れるのは少し後になってからでもよいでしょう。

入り口が一番むずかしい

実は、入り口であるこの「準備編」が、おそらく全編の中でもっともつまずきやすい難関です。というのも、今後必要になる知識の土台をあらかじめ準備するわけですから、そうした内容が実感を伴って生きてくるのは、メロディ編やコード編に突入した後のこと。現段階ではなんだか漠然としていて、あまり頭に入ってきづらいものなのです。

ですからこの準備編に関してだけは、どのみち後から戻ってくるようなつもりで、少し把握しきれないことがあっても先に進むことを推奨します。コード理論やメロディ理論を学んでから改めて読み返すと、より深く飲み込むことができるはずです。

実際問題、「メロディ編」のⅠ章なんかは「音階と中心音」まで読んでいれば、若干ギクシャクしつつも理解することは可能かと思います。また、「リズム編」は音階など全く関係ありませんから、準備編の知識なしでも何ら問題なく進められます。
「プランニング」の回で述べたとおり、このサイトはフリーシナリオシステムです。ちょっと躓いたら、別の“ダンジョン”を攻略しにいくとよいでしょう。

#2 基礎用語の確認

本格的な音楽理論に入っていく前に、いくつか基礎的な音楽用語を確認しておきましょう。

楽譜の読み方

基本的に、楽譜の読み方についてはこのサイト外で習得していただきたいと思いますが、最小限の内容だけはここでもおさらいしておきます。

ト音記号

左端にある、ぐるぐる巻きのマークはト音記号G clef, Treble clef。この記号がある場合、各音符の音程は上譜のようになります。一番下のラインがミです。

ヘ音記号

こっちの方はヘ音記号F Clef, Bass Clefです。こちらの方が、もっと低い音程を表します。この右端の「高いド」が、ト音記号の「低いド」と同じ高さになります。

比較

いずれにせよこのサイトのコンテンツは、どちらかというと音源が主体ですので、「音の高さ」さえきちんと読めれば、困ることはほとんどないと思います。

和音と単音

複数の音をいっぺんに鳴らしたものを「和音」といい、一音だけ鳴らしたものを「単音」と言います。これは多分、すでに知ってますかね。

和音と単音

和音は、ピアノやギターなどひとつの楽器で作り出すこともあれば、管楽器のアンサンブルのように、複数の楽器を使って構成するものもあります。
和音を綺麗に組み立てて行くにはちょっぴり知識が要りますから、楽器経験の無い人は、単音だけを使って曲を作るのもアリですよ。

ベースとウワモノ

ポピュラー音楽では、低い音を担当するパートを低音部Bass/ベースと呼び、その他のを担当するパートをウワモノと呼び分けます。1

「ベース」役になる楽器は、ロックバンドならもちろんエレキベースですし、電子音楽でも低音担当のシンセサイザーパートが存在します。ピアノ弾き語りであれば、伴奏の「左手」がベース役と言えますね。
低音パートは聞き取りづらいので一般人には軽視されがちですが、音楽を構築する上ではとても大切なもの。その辺りに詳しくない人のために、一応確認をします。

元の音源

こんな感じの音源があったとします。ここから、「低音部」と「ウワモノ」を抜き出してみますね。

低音部のみ

ズンズン低い音が鳴っています。これは、パソコンやスマホのスピーカーではちょっと聞き取りにくいかも知れません。逆に、このベースを抜いてウワモノだけを鳴らしてみます。

ウワモノのみ

ベース以外は全部「ウワモノ」となります。ベースがないと、音に重みがありませんね。

簡単に言うと、曲の構造というのは「ドラム」「ベース」「ウワモノ」「メロディ」の四層で成り立っているということです。

4層

「ウワモノ」は、特にジャンルによっては、合いの手程度に単音の伴奏をちょっと入れるだけでも十分成り立ちます。

上の場合、ちょっとコーラスが合いの手として入っているだけで、残りはドラム・ベース・メロディ。それだけです。和音はほとんど演奏されていない。でも、なかなか魅力がありますね。

ですので、「曲をどうやって形にするのかが分からない」という人はまずこの四層を完成することを目標にするとよいでしょう。実は、コードが弾けなくっても曲は作れるってことです。

さあ、基本を確認したところで、いよいよ音楽理論の世界に入っていきましょう!

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