(※ディグリー振りを間違えて投稿してしまったので、修正しました)
その「Ⅳm→Ⅵ→Ⅴm→Ⅴm」という「短調のディグリー振り」は、自由派I章では紹介していないので、よそから仕入れてきた知識ですよね? それが不要な混乱を生んでいます。スッパリ忘れて頂きたいです。
1章冒頭の「コード理論をはじめる」で、自由派ではそもそもメジャーキーとマイナーキーを区別せず、「2つでワンセット」と捉えることを述べています。そうする意義についても、そこで説明しています。「準備編」でもちょくちょくこれに関連した話はしていますね。
「2つでワンセット」なので、「主軸はメジャー」というのは少し語弊がありますけども、概ねそう理解してもらって問題ありません。常にメジャーキーでのディグリーの振り方を採用し、マイナーキーは「VImがリーダーになっている世界」という捉え方で理解し、ディグリーを振り直すことはしません。(そういう意味では確かに、メジャーキーが主軸ですね。)
つまりCメジャーキーとAマイナーキーという平行調関係の2調をわざわざ区別することはせず、事実上単一の調として扱っているということです。
接続系理論の件ですが、考えてもみてください。Cメジャーキーで F-Am-G-Gという進行は「4-6-5-5」という数字が振られるわけですが、もしこれを誰かが短調だと捉えて「短調のディグリー」を振ったら「6-1-7-7」になるわけですよね。
振る数字が変わったから、コード進行の効用が変わるんでしょうか? そんなわけはありません。数字なんて所詮数字でしかないのですから。
「短調のⅣm→Ⅵ→Ⅴm→Ⅴm」というのは、Aマイナーキーで言えば「Dm-F-Em-Em」ですよね。これが「F-Am-G-G」と同じサウンドのコード進行になるはずがありません。それはCメジャーキー基準で「2-4-3-3」だと考えてください。接続系理論は、そうする前提で書かれています。