ダイアトニックコードの機能について

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  • このトピックには4件の返信、4人の参加者があり、最後にestaraquiestaraquiにより3年、 8ヶ月前に更新されました。
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  • jazzyM
      jazzyM

      コード編Ⅰを学習中の身で、浅学ながらご質問させて頂きます。

      Cメジャースケールにおいて
      ファは緊張感をもたらす音、ソは安定感がある音
      だと思います。

      次に
      Cメジャースケールの音に、五線譜で団子を作るとダイアトニックコードができますよね。
      そのときに、ファをルートとするF(Ⅳ)、ソをルートとするG(V)はそれぞれサブドミナント、ドミナントですよね。

      ここで疑問なのですが、
      ルートは和音の根底になるので、その和音の機能に大きく影響すると思っています。
      なので、「ファをルートとする和音Fは緊張感をもたらし、ソをルートする和音Gは安定感をもたらす(少なからずファをルートとする和音Fよりも緊張感があるはずがない)」というのが個人的には感覚的に自然です。
      すなわち、単音とその単音をルートとする和音とで緊張感が逆転しているのはなんだか納得できないのです。

      ご回答頂ければ幸いです。
      よろしくお願いいたいします。

      opam
        opam

        本当に初心者ですが、浅はかながらこうではないかと思うところがあったので返信させていただきます。

        ファとソという音の役割は、あくまで「Cコードの中」での役割であり、KeyがCの曲の中でのGコードやFコードとは関係性が異なるのではないでしょうか。

        本当に初心者の戯言ですので100%信じていただけるものではありませんが、私なりにこうではないかと考えた次第です。

        plugmon
          plugmon

          >opamさん
          せっかくお答え頂いて申し訳ないところですが、メロディ編I章で説明しているファの不安定感・ソの安定感というのは「コードに関係ないメロディ単体の性質」として説明しています。ですのでCメジャーキーのダイアトニックコードであれば、各コードにもそのメロディの性質が引き継がれるのではというのがjazzyMさんの言っているところだと思います。

          >jazzyMさん
          いくつかの観点から、その「腑に落ちなさ」を解きほぐせるかなと思います。

          (1)まず、「緊張/弛緩」「安定/不安定」「解決」といった用語はメロディ論とコード論とで共通した語彙として用いられていますが、あくまでも“似たような感覚”であるから分かりやすく共通の語彙を使っているだけで、実際のところ「メロディラインの緊張と弛緩」と「コード進行の緊張と弛緩」とで我々の脳に起きていることが同一であるという保証は全くありません。むしろ、(異なる現象なのだから)異なる反応を起こしていると考える方がストレート、自然な見方です。

          特にコードの「機能」に至っては、音響が決定的な分類基準になってはいません。I章の記事にあったとおり機能とは「展開上の役割」であって、それゆえ同じサウンドのコードが文脈次第で異なる機能として解釈されることもあるわけです。

          こうした点を省みると、ある音をメロディで用いた時の「メロディ理論上の緊張/弛緩」とコードルートで用いた時の「コード理論上の緊張/弛緩」の割り振りにずれがあったとしても、おかしいことではありません。十分あり得る話ではあります。

          (2)メロディとコードというのは、性質として異なっている部分がたくさんあります。

          ・メロディラインは単音の連なり / コード進行は複数の音の連なり
          ・メロディは楽曲の前面に単独で表れる / コードは楽曲の背景を支える
          ・メロディは比較的高い音高を取る / コードはそのルート音がかなり低音を取る
          ・メロディである音を1小節伸ばし続けるのは特殊 / あるコードを1小節伸ばし続けるのは普通のこと

          こんな風にあっちこっちに差異がある以上、ファという音がメロディとして鳴った場合もコードルートとして鳴った場合も全く同じ効果を持つと考える方がむしろ、「体系にとって都合の良いように考えすぎ、傾性論を万能視しすぎ、現実はもっと複雑だ」と言われてしまうところです。

          例えばルートの動きの世界では、V→Iのように「5度下行」するものが最も根源的で自然であるとたびたび提唱されていますが、メロディの理論となると5度下行が最も自然などとは全く唱えられておらず、順次進行を最も自然な旋律とする見方の方が強くあります。

          つまり、「モノが違うなら理論も違って当たり前」という方が本来立つべき思考のスタートラインであり、ある理論が他の場所に応用できるかもというアイデアに対してこそ、「応用できるという論拠がない限りは納得できない」と疑わねばなりません。

          音楽理論の世界には、「この法則でいけばこうなりそうなのに、ここで例外が生じる」ということはたくさんあって、一筋縄ではいきません。「コードの機能分類」が流派によってバチバチに割れているのも、そういう難しさからです。だから、どこか一点を見て「コレがこうなら、アレもこうなるはず」という「はず」や「べき」の感覚で進むのは現実と乖離するリスクを伴う危険な行為です。

          (3)根本的な話として、ファとシの傾性どちらが強いかというのは、実のところ著者によって意見の割れるところでもあります。特にクラシック系列だとシを最強とする見方も根強くあり、その考え方を採ると「VがIVより不安定なのは、最も不安定なシの音が含まれているから」という形で説明の一貫性が保たれます。ただコレもコレで「じゃあもしシを抜いたらその瞬間にコードが安定するのか」みたいな反論をされると難しい部分もあり、けっきょく「一筋縄ではいかない」という言葉に尽きます。まだ傾性論や機能論そのものが未完成です。

          (ちなみに自由派がシよりファを高傾性とする派を採用した理由は「用語の使用方針」にて述べていますが、説明にはI章より後の用語が含まれています…。)

          何にせよ、さらに先の章へ進んで基調外和音たちがバンバン登場してくると、緊張/弛緩や安定/不安定の論はますますまとめ難いものになってくるので、III~IV章まで進んでから再考すると、また違ったものが見えてくるのではと思います。

          千太ぴゃ
          jazzyM
            jazzyM

            >plugmonさん こんにちは
            詳細にご回答頂きありがとうございます。

            単音の理論と和音の理論とでは全く異なると考えるべきなのですね。
            メロディ編→コード編と学習したために、どうしても共通点や応用できる点を探してしまい混乱を招きました。
            完全に別物という意識をもって学習を進めていきたいと思います。
            詳細にご回答頂き大変参考になりました。ありがとうございました。m(__)m

            estaraqui
              estaraqui

              >単音の理論と和音の理論とでは全く異なると考えるべきなのですね。

              もう既に答えが出ているので今更だと思いますが私なりの解釈を主張させて頂きます。
              「Cメジャースケールにおいてファは緊張感をもたらす音、ソは安定感がある音だと思います。」
              というのはトニックであるドに対してスケールとしてはファがどうこうという音高の相対的な関係を示しています。
              そして「ファをルートとする和音Fは緊張感をもたらし、ソをルートする和音Gは安定感をもたらす」という主張が間違っているのは
              和音は2音高間の音程がその和音の緊張感や安定感を決めます。
              また和音の機能は和音同士の連結の仕方つまりはコード進行により解釈が持たれます。
              例えば緊張か安定かと言う点で言えばその和音に緊張をもたらす音程があるかどうかだと思います。
              keyCにおいてGは安定でG7は不安定です。つまりは音程でみればkeyCにおいてはCもFもGもその和音内に
              不安定な音程を含まないのでどれも安定の和音となります。
              もちろんDm・Em・Amも和音内に不安定な音程を含まないので安定した和音という事になります。
              そしてG7とBm7♭5はトライトーンという不安定な音程が含まれるので緊張感ある和音という事になります。
              同じ和音の特性でもトニックやサブドミナントと機能については音程によるものではなくコード進行における役割的な解釈なので
              同じ構成音の和音でもどういう役割を担っているかでその機能の解釈は変わってくると思います。
              例えばFという和音がトニックなのかサブドミナントなのかはその和音の構成音のみをもって決まるものではありません。
              音楽はこのスケールという特性と和音という特性をどのように駆け引きするかだと思います。
              漫画で言うとメロディはメインとなる人物で和音は背景です。
              登場人物の心境を浮き彫りにするためのに現実には存在しない線を描いて表現する事があります。
              困った時には背景に縦線が入るとか注目する何かが現れた時は背景に放射状の線を入れたりですね。
              これがちぐはぐになると不協和になります。
              例えばkeyCにおいてメロが「ファ」の時に和音が「C」とかだと漫画で言う人物の心理と背景がマッチしていなくて違和感となるのです。
              例えば登場人物の顔が困った顔なのに背景がひらめいたを表すランプに光が灯ったピカッという絵では違和感でしょ?
              また登場人物の表情が平穏であっても天気が晴れなのか雨なのか雪なのか台風なのかでそのコントラストが違ってきますよね?
              メロはそのままでC→C→Cの曲をC→Em→Amと背景を変えてあげると人物の表情(メロ)は同じなのにコントラストが変わってくる。
              このようにメロと和音は別々の特性を持っていてそれをどう組み合わせるかが作品を豊かにするのだと思う。

              サラミ
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