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フラスマ

    すみません。短調のⅢ度が、Ⅴ度の第五音が上方転位した結果としてⅢ度の1転の形で現れる場合を忘れていました。
    その場合オーグメント系であるのは認めます。

    Ⅲ度には色々なパターンがあるというのを考慮せずに雑にレスを書いてしまいました・・。
    先ほどのレスの「多くは」「稀」というのは深く考えず書きました。混乱させてしまい申し訳ありません。

    Ⅲ度にもいろいろあるので、由来・用法ごとに整理します。

    (1)上述のⅤ度の第五音上方転位としてのⅢ度の1転の場合。
    原型がⅤ度であることから第三音は導音として上方変位されるので、オーグメント形ですね。

    (2)
    Ⅰ度7の1転・根省としてのⅢ度の場合
    総合和声p454に
    「常用機能の範囲ではⅢ度はⅠ度7の1転 根省の資格でT和音として機能し、Ⅳ度(第2ドミナントまたはS)へ進行する。場合によってはⅡ度の1転(第2ドミナント)へ進行することもある。」
    とあります。
    (和声 理論と実習 3巻p212にも、ほぼ同じ記述があります。)
    この場合ですと、短調のⅠ度の第7音の下行限定進行音としての性質上、Ⅰ度の第7音は自然短音階由来の短7度となるので、
    Ⅲ度は長3和音形となると考えられます。

    (3)反復進行中のⅢ度
    短調の反復進行中のⅢ度は長3和音形です。(総合和声p 201)
    反復進行中では、D定型・終止定型でのⅤ度諸和音を除いて、
    固有諸和音では固有の短調第7音を用います。

    色々あるⅢ度の全てを記事中に書くのは無理なので、せめて色々なⅢ度があるということだけでも付記しておいた方がよいと思います。